チャベス大統領が1999年に政権に就いて以来、選挙や国民投票で大統領側の主張が敗北したのは今回が初めて。過去の投票では毎回、カリスマ性の強い左派のチャベス大統領陣営が圧勝してきた。
国民投票では、ベネズエラの現行憲法350条のうち、大統領自身が提案した33項目を含む計69条の改正が審判の対象。
(1)大統領の任期を6年から7年にした上で再選を無制限に
(2)中央銀行を大統領管轄下に置く
(3)国家、個人所有権のほかに主体別に3つの所有権を新設
(4)労働時間の短縮
などが柱になったが、前述したとおり、大統領側は敗北した。
チャベス大統領は敗北を認めながらも、「社会主義建設に向けた闘いを継続する」との考えを表明。改革は「とりあえず」失敗したが「依然として生きている」と述べ、再び憲法改正を目指す意欲を示した。
結果は、大統領が不利だったものの次第に大統領側が盛り返してきており、賛成と反対が拮抗すると言われていたが、結果として反対側の勝利になった。チャベス大統領がどのような政策を掲げても、きちんとそれに対して「No」と言った国民というのは高く評価できる。大統領の政策にきちんとチェックできる権能を活用できる社会が現時点で存在するという点ではベネズエラもまだまだ完全な独裁国家とはいえないだろうが、チャベス大統領が掲げる政策というのはそれを否定する方向に行っているような気がしてならない。
民主主義によって独裁政治が誕生することもあるが、どんな状況であれ「人の多様性」を否定するものであってはならない。
現在与党のチャベス大統領布陣が今後どのような動きを見せるのかについては、引き続き見守っていきたいと思う。





同大統領は「われわれの敗北は勇気と誇りに言い換えられる」と強調。また、「憲法改正案に手を入れ、より簡素にして新たな攻勢に出る」と述べ、再び改憲の是非を国民に問う意思を示した。
南米ベネズエラで2日実施された国民投票で、憲法改正が否決されたことについて、「チャベス大統領=写真=は軍幹部に敗北をただちに認めるよう説得された」と地元紙が4日報じた。大統領は敗北情報に「ウソだ」と怒り、信じられない様子だったが、結果を受け入れなければ、暴動で流血の惨事になるとの軍の助言を最終的に受け入れた。
ナシオナル、ウニベルサル両紙によると、投票終了から約3時間たった2日午後7時半ごろ、チャベス大統領は国軍幹部と会談した。敗北情報をすでに受け取っていた大統領は、集計が100%終了するまで勝負を見極めたい考えを軍幹部に伝えた。だが、開票終了には4日程度かかるため、軍幹部は暴動が起きても、鎮圧に出動しない姿勢を示し、ただちに敗北を認めるよう勧めたという。